おもしろきこともなき世におもしろく

ライトノベル・SF・マンガ・ゲームの感想。それにMtG(モダン・ドラフト)についてちょろちょろと記載。

量子真空、カズムシティ読了

啓示空間を読んで結構好みだと気づいた、レイナルズの短編ではなくて長編をよんでみました。

多分、出版順は啓示空間→カズムシティ→量子真空?
少なくとも作中時系列はそんな感じ。
量子真空の主人公たちは短編・火星の長城にも登場するようなのでなんだったらそちらから読むのもよいかもしれない。

レイナルズはわりとまじめにSFとしての舞台装置を用意してるライトノベルといった感じで読みやすい。
でてくる技術的な事柄の説明はわりとしっかりとおこなわれるのだけど、そこまでの説得力はなく、比べるのはひどいかもしれないけど「ディアスポラ」のグレッグ・イーガンのような重厚なハードSFというほどではないですね。

面白いのだけれどSFというよりもSF風ライトノベルって感じですね。
何より個人的に致命的だと感じるのはセンス・オブ・ワンダーの不足というか、独自の世界を構築できていると感じないこと。
話もそこそこ面白いし、ガジェット類も面白いのだけにちょっと惜しい。