おもしろきこともなき世におもしろく

ライトノベル・SF・マンガ・ゲームの感想。それにMtG(モダン・ドラフト)についてちょろちょろと記載。

瀬戸口廉也の3作品の1つキラキラ感想:きらりルート1

この前はCARNIVALやったので瀬戸口廉也つながりでキラ☆キラやりました。

瀬戸口廉也はSWANSONGもやっているので、これで主だったゲームは全部やったことになるのかな?

SWANSONGをやったのが2年は昔だから、改めてSWANSONGもやってみて、CARNIVALとキラキラとも比較してみたい。


と前置きはおいておいて、まずはきらりルート1つ目と紗理奈ルートがおわったのでその感想。
基本的にネタバレしているので、そこはご勘弁を
(プレイし終わった人間がみて、ふーんと思えるような感想を目指しているので)


きらりルート1:
学校祭でバンドをするまでがシーン1、その後西へ向かってバンドの旅にでるのがシーン2、
バンドの旅から帰ってきて、学校を卒業するまでがシーン3、学校卒業後(きらり死亡後)がシーン4という構成。

まず、一番の謎はなぜきらりは死ななければいけなかったのか、ということである。
高校卒業間近、きらりは実家の貧困が原因で、ソープに沈められそうになる。
そのことを悲観した父親の無理心中に付き合わされて、きらりだけが死んでしまうのだ。

まず、最初に思ったのが、作劇の都合で殺されたということだ。
瀬戸口廉也は、結構リアリティを重視した作風だと思う。そりゃ細部にはリアリティがないところだっていくらもあるかもしれないんだけど、全体としてリアリティを重視している。

そのリアリティという側面からいうと、きらりという人間は殺してしまわないとその後が描きづらかったのではないか、ということである。

作品の中で唯一、面白いバンドであるという以上の評価を受けているのはきらりのボーカルだけで、天才的なボーカリストであるとかそういった側面を描き出してしまっているのである。

そのきらりが生きていて、ミュージシャンとして成功するということを描くのはリアリティの面からして難しかったのではないか。(だから殺されてしまったのではないか。なんでもいいけどこういう書き方するとなんか虚淵みたいである。)

実際問題、家にある多額の借金を返済できるくらい音楽で成功することは難しいだろうし、全編を通して音楽で金銭的に成功することは難しいという、現実をつきつけてくる作品がキラキラだ。

音楽は、熱いし、楽しいし、青春だけど、ノーフューチャーなのである。
(おとなになれないで、青春しているからこそ熱いのだ?)

其の流れの中できらりがいきなり、音楽の世界から社会的な成功を掴んでしまうのはテーマというよりも最早作品の世界観の破壊になってしまうのではないかということ。

あるいは才能というのは世に出て輝かないだけで色々なところにあるんだよ、でもそのほとんどが陽の目を浴びることはないんだよという、 世界の残酷さ(リアリティ?)を描きたいのが瀬戸口廉也なのかなぁとおもいました。まる


ただ、自分はまだキラキラを全部クリアしてない上に、全ヒロインルート攻略したあとに、まだ
きらりルート2というかTRUE的なのがあるらしいのでそちらを楽しみにして続けます。

長くなってしまったので紗理奈ルートの感想は、また別の機会に。