おもしろきこともなき世におもしろく

ライトノベル・SF・マンガ・ゲームの感想。それにMtG(モダン・ドラフト)についてちょろちょろと記載。

境界線上のホライゾン1下まで読んだのでざっくりした感想

1巻上下、と読んで一応のタイトルの意味がわかったところまで。

境界線上のホライゾン、境界線上とはどこなのか?ホライゾンとはだれなのか?というかところですね。

全体を通してのざっくりとした感想。
作者の傾向として、かなり丁寧に映像を描写しようとするところがあります。

たしか2012年くらいにアニメ化されている作品でしたが、アニメ化の際にもかなり原作に忠実にアニメされたのではないかな。

少し描写的すぎるきらいがあって、二代と立花宗茂の戦闘シーンなんかは何が起きてるかわかりにくかった。
蜻蛉切という槍を中心に二人が戦うのはカッコよいのだけど、描写が具体的すぎるのだよね。
武術の技の一つ一つを言葉で描写されてもどんな動きかわからないものが多かった。描写が拙劣というより、描こうとしているものがそもそも言葉で説明することが困難なものだからこそ、といった感じ。

そういったところに作者の志の高さは感じるし、魅力的だなぁとも思うのだけれど。

ツッコミの受けづらさを防御力、読者を惹きつけるところを攻撃力とするならば、戦闘描写の緻密さは攻撃力の高さであり、防御力の低さであると思うな。

1巻のなかで戦闘シーンで1番好きなのは主人公葵トーリの姉、葵喜美vs二代かな。

あまり書くとネタバレになるけど、戦い方そのものが能力バトル気味で抽象的で、さらにその結果として起きている現象についても、作中のキャラクターの主観的なものが強くでた描写。

文章だと理屈先行してる戦闘シーンのほうが、細かく細かく行動を描写していくより燃えるなぁ!と再認識した次第。

葵トーリの能力もすごい観念的だし。自分の力を仲間に分け与える、ただし以降悲しさを感じたらお前は死ぬ!ってなんだよ。
まじでかっけぇなぁ!って思っちゃうのよ。

いやぁ、馬鹿だけど精神力の強さを感じさせる主人公っていいねぇ!ということで1巻読了。

年内に既刊18巻全部読んじゃうカモという程度には面白かったので良い発見でした。