ジョジョ7部 STEEL BALL RUN 感想
Kindle版でまとめ買いできるようになってたからついつい買ってしまったのだった。
改めてジョジョのすごさを実感した。
なんといっても今読んでいる部がジョジョのなかで一番の傑作だ、と感じられるのがジョジョのすごいところだ。
あと、個人的に一番7部は、バディものとして見た時、一番の傑作だと思う。
変にホモっぽい描写になったりすることなくジョニィとジャイロの友情が描かれているところが好き。
最初はジャイロが主人公だと思っていた
ジョジョだから、ジョニィが主人公とみせかけて、ジャイロが主人公である。
そのうえで、ジャイロからジョニィへという主人公が引き継がれている。
ジャイロは過去から未来へと「受け継いで」きたもので、ディエゴは何もかもを「奪ってきた」ものであるというテーマがあった。
「受け継いで」きたジャイロが今度はジョニィへ、と託すということで、この受け継いでいくというのがまたひとつのテーマである。
だいたい受け継がれてきたものを使って、奪うものを倒すというのは、はジョジョの1部~6部との共通点だと思う。
ただ、1部~6部と違うところでは、ジョジョの血統が強調されてきたのにたいして7部のジョニィはあまり血統からうけついできたものがないようにおもえるところである。
ジョニィの主人公っぽくないところ
漆黒の殺意の描写は、主人公っぽくないと同時に、ジョジョっぽいところだと思う。
途中で週刊ジャンプ→ウルトラジャンプという移籍があったから、実際には漆黒の殺意の話はもうウルトラジャンプでの話なのかな?とは思っているだけれども、それでもジャンプ主人公とは一味違うところが魅力だ。
1部~6部で、黄金の精神を描いてたのとは一転して、漆黒の意志が描かれているのが面白い。
NARUTOではすぐに復讐は意味がないっていっちゃってサスケの復讐を邪魔たりしてました。
ジョジョ6部だとエルメェスの復讐が描かれました。
そこでは、復讐しないと前にすすめないから復讐をしていた。
そう、復讐から何も生まれないというのはナンセンスで、復讐はマイナスをゼロにするために復讐は必要なのだ。
#7部のジョニィの旅も、マイナスをゼロにする話でもあった
1部との対比
1部と近い時代背景、違う場所であるということから1部のセルフパロディ、セルフオマージュが多い。
6部で世界は1巡したことから、7部は1巡後の世界だから、このセルフパロディを重視した演出になっているのだと思う。
1部だけではなく、2部、3部のパロディでもあると思う。
スタンドというアイディアを元に1部、2部を描き直したみたいなところがあると思う。
主人公の名前がジョナサン・ジョースターなのはもう7部は1部を下敷きにしていることが明らかだ。
だから、3部移行は活躍してこないツェペリ一族が改めてでてくるようになったのだ。
蛇足だけど、ツェペリ一族がフェードアウトしているのと比較して、スピードワゴンは財団として6部まで存在感を出しているのも面白い対比である。