東京レイヴンズ 14巻 EMPEROR.ADVENT 感想
東京レイヴンズの14巻が去年に出ていたので、感想。
ブログのアクセス解析したら、やたらと東京レイヴンズ13巻の感想をチェックされている方が多かったので、需要もありそうということもあり、いい加減に書きます。
ネタバレをしまくりつつ、14巻の夏目関連の設定・展開がわからなくなったのでその整理も兼ねて書きます。
夏目の反魂がうまくいかないのは、夏目と同じ魂を持つ存在がいるから。
夏目と同じ魂を持つのはコンである。
ただし、コンは土御門夜光の時代の人間なので、事情が合わない。
というところまで。
秋乃経由で安倍晴明からのメッセージを受け取った春虎は、夏目の魂を過去に転生させる儀式をして、夏目の反魂の術を安定させる。
つまり、鶏と卵問題であるのではあるが、ここに矛盾というか謎は解決される。
春虎が、夏目の魂を過去に、コンに転生させるなら現代でコン=夏目になることも解決されるという展開になりった。
神様はどこにでもいる=魂はどこにでもある、時代も場所も関係ないという観点からの話らしい。
今後の展開で一番気になるのは、夏目とコン、どちらが生き残るのか、ということになる。
コンは、自分を霊的に分解して結界から脱出した後遺症で死にかけ、というか実質死亡であるわけで、そこに夏目=コンとなることが確定になると、どうなるのやら。
コンが自分の記憶を封印して容姿まで変えていたのも、夏目と同じ魂を持っていることによる悪影響を防ぐため、と考えるとわかりやすい。
ラブコメというほどラブコメを本編ではしていないけど夏目とコンはある意味では、春虎をめぐる争いをしていたわけで夏目=コンということにしたうえで片方死んぬ展開で解決となるのか。
BBBのネタバレになるけど、ジローをめぐるミミコとイヴのあれやこれやは、ジローの子供をミミコが授かって、ジロー自体はイヴ=コタロウに吸血されて死ぬというかたちで取られてしまうという展開になったわけで、結構面白い展開を見せてくれる作者なのでどうなるか気になる。
物語の筋の納得性だとか切ない物語を好んで書く人だな、と思っているので今後の展開は結構油断できないと思っている。
とあるやらの編集の人がかいていた「面白ければなんでもあり」で語られてるような徹底したエンタメ主義ではない部分があるとはおもっているのよね。
読者に媚びないという表現では誤解を生むかもしれないが、そういうところはあるひとだとおもう。
あとは平将門が結局降臨してしまったことがどうなるのかしら、というのも。
相馬のお姫様は、平将門を神おろしすることによって人間ではなくなってしまった、というか人格は消滅してしまったのかしら、というところも気になりますね。
いまひとつわからないのは、あまり善悪二元論的な話をすることが好きなひとではないから、ということもあるんだろうが、現代に降臨した平将門は送り返す?必要があるんだろうか。
つまり何の目的があって平将門が降臨したのかもわからない以上、何がなんでも平将門を送り返す必要があるのかということである。
霊的なテロであるという認識から平将門降臨を防ごうとしてたんだから平将門が降臨したままでは人がたくさん死ぬとかそういう話になるんだろうし、それを防ぐために奮闘するのかもしれないが。
そういえば、春虎がそもそも平将門を降臨を防ごうとしてるのが、夏目が殺されいまは春虎と敵対しているから、くらいの理由で戦っている冬児たちとはまた違う。
春虎は、平将門を降臨の良し悪しではなく、霊的に不安定な夏目では平将門の降臨に耐えられないから防ごうとしているということが14巻で明らかになった。
大連寺 至道なんかは自分たちは夜光の残したプロジェクトを達成しようとしているのに、なんで夜光の転生のはずの春虎が計画を邪魔するのかわからないって態度ですものねぇ。
15巻の展開がどうなるかわからないで気になるひきをつくる上手さは相変わらずでした、というところで
、14巻の今後の展開に関する感想はおしまい。