おもしろきこともなき世におもしろく

ライトノベル・SF・マンガ・ゲームの感想。それにMtG(モダン・ドラフト)についてちょろちょろと記載。

エアギア全巻読み直してみての感想

エアギアを全巻読み直した。

そろそろバイオーグトリニティが完結するからってのがあるんだけど、大暮維人の漫画が読みたくなりエアギアを全巻読み直した。

エアギアは、結構人がしぬまで時間がかかったな、という謎の感想を覚えたりしていた。
空が敵対して、アイオーンとスピットファイアが死ぬまでは意外と死なないんだよなぁ、という話です。
ゴーゴンは死ぬ死ぬ詐欺でしなかかったし、意外と死なない。大怪我しているシーンとか、峨嵋刺に顔面剥がれるかわいそうなやつとかはたくさんでてきたが。

峨嵋刺の他人の顔面をすぐ剥ぐキャラ付けには無理があると思う。
世界観描写がうまくないんので、無駄にぶっ飛んだキャラ付けがでてきてしんどかったりする。
マルボウみたいな粗暴なエアトレックキッズ専門の警察の部隊がいる時点で、峨嵋刺みたいなやつはすぐに逮捕されて然るべき案件でしょとしか思えないわけ。
そういうのを見ていると、大暮維人は絵の説得力と雰囲気で押し切るのは上手だけど、実際のところ世界観の提示はうまくないと思う。
女の子がレイプされてみたり、他人を大怪我させてもいいと思っているやばい暴力野郎がでてきたり、というのはあるんだけど、それが作品世界観とマッチしているかというと
必ずしもそうじゃなかったりするんだよね。

エアギアってそういえば全般的に粗暴キッズが多い世界観ではあるよね。
イッキの通っている学校ってのがぶっちゃけ底辺公立中学であるってことの提示が下手くそで、そこら辺が回りにたくさん粗暴なキッズがいることを上手に描写することに
つながっていないのかな?=世界観の提示が下手だなと思っている。

というか、やっぱり読み直してみて思ったのはイッキって基本的にはなんか田舎の粗暴キッズの系譜なんだよな。
学校に不良グループが居て、周囲の学校と喧嘩してて、その煽りで学校の生徒がレイプされたりするし、先輩はヤクザになっているしというあたり。

世界観の提示が下手って書いたけど、提示は下手くそだけど細かい書き込みは得意なのかもしれないな、と上記の粗暴キッズぶりが読み取れるようになっているところをみると
思い直した。
とんちゃんっていう若いエロい女性教師は、これは粗暴キッズ界隈にいたらレイプされてたりしそうだから現実味がないけど、カラテ教師の折原とかは粗暴なキッズが揃う学校には
必須の要素として組み込まれてそうだね。

エアトレック技術はありとあらゆるものに組み込まれている、位の説明があったけど、そこら辺をもう少し上手に絵でもらいたかったな、というのとどっからエアトレックがでてきたんだっけ?というの
が読み直してもわからんかったのでなんだかんだでバイオーグトリニティしかり、エアギアしかり、天上天下しかり、大暮維人は世界観を絡めたストーリーが意味不明になりがちなのかもしれない。