東京レイヴンズ13巻COUNT>DOWN 感想
東京レイヴンズの新刊を読了。
以下、ネタバレありありの感想。
東京レイヴンズ (13) COUNT>DOWN (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: あざの耕平,すみ兵
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/富士見書房
- 発売日: 2015/03/20
- メディア: 文庫
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夏目の危機
泰山府君祭で死の淵から蘇ったとみせかけてまだまだ死にかけの夏目。
なぜ泰山府君祭が成功しなかったのかは12巻までではわからなかったのだが、今回、夏目の中に魂が2ついるという、重要な要素がでてきた。
泰山府君祭は、神様と交神する儀式?
泰山府君祭は神様と交神するための儀式だったようだ。しかもその神様は、安倍晴明と関係があるらしい。
金烏玉兎集、ほき内伝の話もまたでてきた。
夜行の式神、鴉羽と月輪は、金烏玉兎集から取られていて、安倍晴明と交神するために必要なものだったらしい。
でも、都合よく交神がうまくいかないため、なぜ夏目がうまく生き返られなかったのか、泰山府君祭を完成させるために何が必要なのかは描かれないまま。
平将門がでてくるぞ
平将門がでてくる東京の危機なんて、言われるとやはり帝都物語を連想してしまう。でも帝都物語をちゃんとよんだことがあるわけではないので、オマージュがあるかどうかはよくわからないのが残念。
冬児の鬼の正体が明らかに
平将門の一部ですか。そうですか。
余り物を知らないので、平将門と鬼にゆかりがあるのかわからない。
ところで、平将門と縁があるということで、相馬。さらに佐竹がでてきていたが、佐竹と平将門は縁のある家なのかしら。
相馬氏は平将門の子孫7日、ということ自体はいわれてることなのでなんとなく知っていたが、佐竹は天皇家に遡る由緒正しい家ということしか知らない。
そして、実は平将門と天皇家の関わりがどの程度なのかもよくしらんのだよな。
春虎と夏目たちはいつ合流できるのか。
かなり登場人物がバラバラに成ってて、そのままに行動する展開が続いている。
鈴鹿とか気が付いたら監禁されてたし。
#監禁の描写はちょっと緊張感がなくて中だるみしていたようにおもえて残念。
登場人物が色々と増えてきたのはいいが、なんか春虎の仲間系キャラクターが陳腐に見える
ちょっと、登場人物の心理がわからなくなってきた、というか画一的に見えてきた。
しかも仲間を放っておけるかみたいな良い子ちゃん路線すぎるので。
BlackBloodBrothersの時とは一点、狭い世界の話担っているよなぁ、とは思う。そして、薬物系ライトノベルともまた違う感じ。
せめて、うさぎの女の子の心情描写にもう少しパンチが効いてれば良かったなぁ、とは思う。
1冊の半分くらいかけて闇寺の話とそのゆきのの心情描写をやったわりには、陳腐すぎるキャラ付だっと思うんよね。
呉越同舟くらいがちょうどいい
呉越同舟くらいの集団のほうがキャラクターの心情は映えると思う。あと最終的には主人公サイドが勝利するような話で、主人公サイドがあまりにも一枚岩すぎると、集団いじめにみえたりするよね。
締め
色々と感想を書いたので最後に締めと14巻
風呂敷を広げているわりには、夏目たち以外が何をしたいのかがわからなくてわかりにくい話になってきている。それだけにそろそろ話の流れをまとめに入ってほしいなぁ、と感じてた。
主人公たちの敵サイドも良識のある人間や先見の明のある人間もいるように思えるのに何故か大災害につながるようなことをしている、そこにはなにか理由があるはずなのにその理由が描かれない。
そのせいでちょっと敵役がしょっぱくなってきている。
そして、敵キャラたちの大事な心情が描かれないわりには、細かくどこで何したレベルの話をするための視点交代がおおくてだるかったなぁ。
14巻ではもっと話をさくさくと勧めてほしくなってきました。