スノウ・クラッシュ 上下感想
スノウ・クラッシュの上下巻を読んだのでその感想
ディストピアな近未来SF小説
パークレイブと呼ばれる都市国家に世界は分断され、古きよきアメリカは崩壊した。
いまではアメリカが世界に誇ることができるのはマイクロコード、エンターテイメント、きわめつけは高速ピザ配達。
主人公は、マイクロコード作りの達人、すなわちプログラマーでありながら、マフィアが経営する高速ピザ配達のエージェントだ。
フリーランスのハッカーかつピザ配達のエージェントである主人公、ヒロ・プロタゴニストの運命は、高速配達人の少女、Y・Tと出会うことで、ピザ配達人を首になり、火葬シュミレーション世界のメタバースで、謎の電子ドラッグ、スノウ・クラッシュと出会うことで変化してゆく。
魅力的なガジェットにテクノロジー
近未来小説ということで実に魅力的なガジェットにテクノロジーが登場する。
メタバースなんてのは、セカンドライフそのもので、事実セカンドライフの開発者たちは、メタヴァースをインスピレーションのもとにしていたようだ。
他にもガジェットたちは当然登場する。
都市国家を守るために存在する音速で敵をおいかけるサイボーグ犬に、自分よりも高速で動くものにはなんでも、磁石の銛で張り付いてマグネット・プーンしていく配達高速人。そして高速配達人が利用するスマートボードは、進化したスケートボードで高所からのジャンプもなんのその。さらにいろんな隠れたギミックが満載で、それは物語のネタバレにもなるから伏せておこう。
ざっくりとした感想
仮想現実に憧れを感じる人間なら是非とも読むべきとおすすめできる作品。
また、仮想現実といったたしかに未来を感じさせる要素に加えて、水素爆弾という未来チックでありながらも、逆に過去を感じさせるギミックがでてくるそのアンバランスさも非常に魅力的で、よろしい。