おもしろきこともなき世におもしろく

ライトノベル・SF・マンガ・ゲームの感想。それにMtG(モダン・ドラフト)についてちょろちょろと記載。

銃夢 火星戦記

銃夢火星戦記は無印、LastOrderに続く最新章にして最終章ですね。

火星戦記では、いままでのシリーズで思わせぶりでありながら決して語られてこなかった火星での幼少期に、エーリカとのストーリーが描かれます。

第一話は、火星の幼いガリィ(陽子)が、地雷原を有るかされて全身義体になるところからスタート。
幼いガリィは、火星の巡回医ドクトルに助けられ、孤児院で過ごすのだが、その孤児院は火星の紛争に巻き込まれて、皆殺しにされてしまう。
運良く生き延びた陽子は助かるのだが、その後も苦難に巻き込まれていく。

人がすむように改造された火星が舞台

火星が舞台ということでそのままでは人が住めないため、改造された火星が舞台である。
其の設定がじつに面白く、火星はドーム上の生活区間になっており、そこで人々はなんとか生きている。話のなかで、そのドームの1つが戦争で破壊される。
ドームは幾つもの区画にわけられていて、区画の一つが破壊されたからといって、ドーム総て、というかドームそのものが駄目になるわけではないのだ。

そして、ドームの区画一つ一つは、柱で支えられているのだけど、其の柱は正真正銘の人柱なのである。


人の肉体を苗床にして、柱を作る出すという謎の技術によって、創りだされた柱なのだ。

今後の展開

まだ、陽子はパンツァークンストに出会っていない。でもエーリカも、陽子も同じパンツァークンストの流派だ。
だから今後は、陽子たちがパンツァークンストに入門するところが描かれるはずで、同時に火星でのエーリカと陽子との因縁が語られるはずだ。

陽子にとってエーリカは親しい人間であると同時に肯定的な感情だけを描いている人間ではなく、そこには当然のようにマイナスのい気持ちもあるので、そういいったところが何からやってきているのかが知りたい。

あと、火星編ということで、陽子はガリィの原典である。
どこまで作者が設定を練って、銃夢無印やLastorderを描いていたのかはわからないが、納得できるだけの原点であることを、願っています。