おもしろきこともなき世におもしろく

ライトノベル・SF・マンガ・ゲームの感想。それにMtG(モダン・ドラフト)についてちょろちょろと記載。

銃夢LastOrder14巻



銃夢LastOrder14巻買いました。
とりあえず、前巻から引き続きガリィはねこ可愛いですね。
尻尾かわいいよ、尻尾。

●あらすじ

よくわからないテンションは置いておいて、14巻ではガリィの、というよりは陽子の火星の記憶に登場する女性の正体に関する伏線が張られました。
火星でのゲリラからのオリンポス宇宙港奪回作戦に参加したザジは謎の敵「フラウX」と戦います。フラウXは機甲術を使い、ガリィのことも知っています。ザジがフラウXに負わされたダメージを通してガリィはフラウXからのメッセージを受け取ります。

フラウXから待っている、とのメッセージを受けとったガリィはフラウXと出会うことによって火星の記憶を取り戻すのでしょうか。
それと同時に、ゼクスの成長も楽しみです。

●見どころ

 ○ガリィよりゼクスが主人公?
仲間のために怒りをあらわにするゼクスとそのゼクスをみて、仲間なんてことばがお前の口から出るなんて成長したもんだな、と挑発するガリィ。


ぶっちゃけ、ゼクスのほうが主人公っぽい感じになってきた気がするんです。

ガリィは自分の脳がチップになってしまったこともほとんど振り切ってしまった感がありますし。
脳がチップであることで、まわりの人間との間に超えられない壁ができたかのように感じるガリィはそれでも今の自分があるのは多くの人との出会いのおかげであり、多くの人がいて今の自分があることに気付きます。これは王道的な展開で悩みを持つ主人公が悩みを解決し、強くなるシーンなのですが、無印銃夢は基本的にガリィの懊悩がメインテーマになっていたわけです。
もう、これ以上はガリィの成長というのは見込めない、というよりバトル漫画の主人公としては終着駅に一応ついてしまったのではないか。
それに比べると常に悩み続けるゼクスのほうが実は主人公っぽいんじゃないか、ということです。
ガリィとゼクスの共通の悩みとして両者とも自分が何者だかわからない、ということがあげられるのだと思います。ガリィは火星の記憶がおぼろげにしかなく、 ゼクスはそのガリィのコピーです。おぼろげな火星の記憶すらないことが、ゼクスにとってはおおきなコンプレックスになっている様子が作中からうかがわれま す。ゼクスが強さにこだわるのはオリジナルを超えることによって自己を確立しようとしているからです。

○でもやっぱりゼクス先生はゼクス先生でしかなくて主人公にはなれないんですよね

まぁ、でもゼクスがなんだかんだで脇役なのは絶対にガリィを超えられないあたりにあるんでしょう。フィジロイ体を手に入れて、絶火の「静止しながら超音速に達している」との言葉の意味を解き明かそうとしていますが、ガリィも同時に「ファタ・モルガーナ」の演算能力を手に入れて、より強くなって帰ってきました。
悟空とべジータのような関係で、べジータが強くなっても大体敵に負けて、その敵をさらに強くなっていた悟空が倒す、みたいな関係なんですよね。
実際、ザジを助けたのもガリィだし。ゼクスとか、一か八かかけに出ようとしたら、ガリィにぶんなぐられてーらだし。
でも、そんなゼクス先生の活躍が見れるのは銃夢だけ!なので14巻まだ買ってない人は14巻買って15巻に向けて全力で待機しましょうw